奥利根 桑ノ木山(1495.7m)、裏銅倉(1774.3m)、ネコブ山(1794m)、下津川山(1927.7m)、小沢岳(1946m)、イラサワ山(1467.5m)、幽の沢山(1730m)、三石山(1586m)、 2015年5月1〜3日  カウント:画像読み出し不能

所要時間

5/1 4:09 三国山ダム−−5:07 十字峡−−5:19 導水管下部−−5:47 導水管上部−−6:48 987.4m三角点−−7:04 標高1080m(休憩) 7:41−−8:25 1338m峰−−9:00 桑ノ木山直下−−9:18 1490m鞍部(休憩) 9:54−−10:57 裏銅倉−−11:12 1790m峰−−11:17 ネコブ山(休憩) 12:05−−12:24 1713m峰−−13:00 1760m峰−−13:32 1850m峰−−14:00 下津川山(休憩) 14:27−−14:50 1884m峰−−14:57 1800m鞍部−−15:20 小沢岳−−15:26 標高1890m(幕営)

5/2 4:28 標高1890m(幕営地)−−5:14 標高1750mで尾根に戻る−−5:25 1664m峰−−5:47 1434m峰−−6:00 1330m鞍部−−6:24 イラサワ山(休憩) 7:07−−7:16 1330m鞍部−−7:43 1434m峰−−8:35 1664m峰−−9:10 標高1830m−−9:30 1660m鞍部−−9:45 幽の沢山(休憩) 10:46−−10:52 1660m鞍部−−11:20 標高1830m−−11:34 1886m峰−−11:44 標高1890m(幕営地)(休憩) 13:14−−13:24 小沢岳−−13:35 1844m峰−−13:53 1869m峰−−14:11 1790.4m三角点峰(幕営)

5/3 4:39 1790.4m三角点峰(幕営地)−−5:02 1500m鞍部−−5:14 三石山 5:16 −−5:21 1500m鞍部−−6:26 1790.4m三角点峰(幕営地) 7:13−−7:44 1869m峰−−8:03 1844m峰−−8:27 小沢岳 8:48−−8:52 1800m鞍部(登山者と立ち話) 9:14−−9:23 1884m峰−−9:46 下津川山(休憩) 10:03−−10:10 登山者と立ち話 10:17−−10:24 1850m峰−−10:39 1760m峰−−11:10 1713m峰直下を巻く−−11:37 ネコブ山(休憩) 12:47−−12:50 登山者と立ち話 12:58−−13:02 裏銅倉−−13:29 1490m鞍部−−13:46 桑ノ木山−−14:06 1338m峰−−14:32 標高920m(休憩) 14:54−−15:20 導水管上部−−15:30 導水管下部−−15:41 十字峡(小屋宿泊者と立ち話) 16:20−−17:08 三国山ダム

場所 群馬県みなかみ町(旧水上町)/新潟県南魚沼市(旧六日町)
年月日 2015年5月1〜3日 2泊3日
天候 毎日晴
山行種類 残雪
交通手段 マイカー
駐車場 三国川ダムに駐車場あり
登山道の有無 無し
籔の有無 全コースの5%くらいが籔漕ぎ。特に酷いのが下津川山山頂周辺と下津川山〜小沢岳鞍部間でハイマツ+石楠花+灌木。小沢岳南方の1886m峰もハイマツ+石楠花+灌木の激籔。小沢岳〜三石山間の籔はほとんどが腰くらいの高さの笹。ネコブ山〜下津川山間の1713m峰〜1760m間は低い灌木藪。裏銅倉〜ネコブ山鞍部間も灌木藪
危険個所の有無 銅倉尾根下部は傾斜がきつく痩せた場所も多いので転落注意。県境稜線の下津川山〜小沢岳間の1884m峰及び小沢岳南方の1886m峰は痩せた岩峰で転落注意。他は籔を避けて急な雪面トラバースをしなければ危険はない
山頂の展望 イラサワ山以外は森林限界を超えて展望良好。イラサワ山は雪庇で南半分の展望良好
GPSトラックログ
(GPX形式)
1日目
2日目
3日目
コメント 三国川ダムから銅倉尾根経由でイラサワ山、幽の沢山、三石山を往復。好天に恵まれたが暑すぎて風も弱く疲れた。2011年に銅倉尾根を登った時より湖岸道路の雪は多かったが稜線の残雪はずっと少なく籔が出ていた


ルート縮尺図。クリックで等倍表示
1日目ルート断面図
2日目ルート断面図
3日目ルート断面図


三国川ダム下部駐車場 管理棟前駐車場
ゲート 以前土石流があった沢で除雪終了
デブリあり 大戸沢の大規模デブリ
発電所と銅倉尾根末端 中ノ岳登山口
十字峡小屋 三国川
十字峡トンネル入口 林道の残雪は多い。でも2011年より僅かに少ない
導水管下部 階段は雪なし(2011年は僅かに雪が残っていた)
導水管最上部 建物の裏は岩山。右から登る
簡単な岩稜登り ダム湖を見下ろす
尾根上は明瞭な踏跡あり ツツジが咲いている
標高870m付近 まだ踏跡は続く
910m肩でいったん雪が出現 雪が続かず西斜面から尾根上へ
987.4m三角点 イワウチワ群落
標高1080mで休憩 標高1080m
標高1110mで残雪が続くようになる こうなれば快適。古い足跡が僅かにあるだけ
背後から左手
県境稜線から中ノ岳
標高1200m 標高1250m
ダム管理棟 本谷山へ至る尾根上の1220m肩の小屋
標高1300m。古い足跡は1人だけしか判別できず 1338m峰先から桑ノ木山方面
標高1420mの二重山稜 標高1450mから見た下津川山
桑ノ木山南側直下。だだっ広すぎ 桑ノ木山から見たネコブ山方面
桑ノ木山付近で熊目撃。今年2回目 熊の足跡
熊と人の足跡の比較 1518m峰
1518m峰付近から見たネコブ山
1490m鞍部で休憩 1490m鞍部から見上げる。籔かぁ・・・
2011年の下山時に使った西斜面トラバースを実行 どうも今年は残雪が少なくトラバースでも籔が出ている
トラバースを振り返る まだまだ横移動
今度は縦移動。結構な傾斜 振り返る
カモシカの足跡を追って登る 尾根に復帰
振り返る
裏銅倉付近から1790m峰。1790m峰は雪が消えた木が無いピーク
1790m峰 1790m峰てっぺん
1790m峰から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
1790m峰から見たネコブ山 ネコブ山山頂は笹が出ていた
ネコブ山から見た1790m峰 ネコブ山から見た下津川山、小沢岳
残雪の尾根を緩やかに下る 一部雪が割れているが鞍部まで雪を拾えた
1690m鞍部手前 1713m峰へ登る。籔が出ている
1713m峰を下る 一時的に残雪復活
1680m峰 1680m峰から見た下津川山方向
鞍部で雪が復活 1700m付近
雪庇の割れを迂回する 1760m峰は低い灌木籔
まだ灌木藪が続く 1720m峰から。この先の鞍部から残雪がほぼ連続
西側は雪が無いが尾根の東側に残雪が続いている
振り返る
手前が1770m峰、奥が1760m峰 快適な残雪が続く
 
下津川山が徐々に近づいてくる。山頂付近は雪が無い。2011年より明らかに雪が少ない
 
東側の展望
下津川山山頂直下 雪渓末端から籔に突入
ハイマツ、石楠花、灌木で強烈 下津川山山頂
下津川山から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
下津川山から見たネコブ山 下津川山から見た本谷山
下津川山から見た小沢岳 下津川山から見た荒沢岳
小沢岳向けて下降開始 最初は低い籔が中心
西に曲がると尾根が痩せる。ハイマツの激籔 振り返る
尾根が広がると酷いハイマツは終了 笹が中心に変わり雪渓に移動
鞍部から見上げる小沢岳 鞍部には熊の足跡
小沢岳山頂。雪が消えて笹原。2011年は雪原だった 小沢岳から見た下津川山
小沢岳から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
小沢岳から見た巻機山 幕営地を探して南へ
東以外の風を避けられる平坦地発見 幕営場所から小沢岳を見上げる
幕営場所から南を見る 夜明け前にイラサワ山向けて出発
尾根が痩せると籔が出ている 1886m峰手前。完全に籔が出ていた
西斜面を巻くことに。アイゼン装着 振り返る
下部は急なので上部をトラバース しかし笹藪に突き当る
笹を迂回するため急斜面を下る かなり急。バックで下った
写真では分からないがかなり急でさらに高度を下げる 小尾根に沿って笹につかまりながら下った
意を決してここをトラバース。滑れば止まらないが死なない程度の谷 こんな感じで横断した
さらにトラバースが続く ここから籔に潜って尾根に向かう
ハイマツ、石楠花籔を抜けて尾根上へ。残雪豊富 南を見る
トラバースしてきた西斜面 尾根に乗ってからは東の残雪が連続
振り返る。西斜面は籔だが東斜面は残雪がつながっている
1664m峰から。イラサワ山はまだ遠い 1664m峰の下りはクラック多数
振り返る
イラサワ山まで雪がつながっているようだ
どんどん近づいてくる 熊の足跡。たぶん昨日のもの
人間の足跡と比較 巨大クラック
これだけ残雪があると楽勝 アイゼンをデポ
残雪とブナ林が続く もう少しで1330m鞍部
1330m鞍部 気温が高い!
イラサワ山目指して最後の登り 尾根が右に曲がると雪庇が発達
あそこが山頂 イラサワ山山頂。雪庇が最高点
イラサワ山から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
イラサワ山から見た刃物ヶ崎山と上越国境 イラサワ山から見た刃物ヶ崎山拡大
イラサワ山から見た日崎山と奥利根湖 イラサワ山から見た日崎山拡大
ここがイラサワ山地面最高点 幽の沢山に向けて長い登り返し開始
快適な残雪が続く でも暑い!
1664m峰から見た小沢岳〜幽の沢山
さらに登る 往路でトラバースから尾根に出た場所
まだまだ登る 幽の沢山分岐から小沢岳方面
幽の沢山分岐から見た幽の沢山。手前の下りの斜面が見えない 少し進むと全て見通せる。危険個所は無かった
鞍部付近でアイゼンをデポ 緩やかに登る
幽の沢山山頂手前 幽の沢山山頂西端。南側に雪庇あり
また熊の足跡 幽の沢山山頂。低い笹と低い灌木
東から山頂を見る 幽の沢山から見たイラサワ山
幽の沢山から見た尾瀬方面 幽の沢山から見た荒沢岳(花降岳)
幽の沢山から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
幽の沢山から見た南側の展望(クリックで拡大)
幽の沢山から見た小沢岳、下津川山
幽の沢山山頂の東側
下山開始=小沢岳への登り返し
雪庇のリッジ 登り返しがきつい
稜線に出た 1886m峰へと登る
残雪が切れて尾根上へ。ハイマツと石楠花、灌木がきつい 平らな区間は籔が酷い
1886m峰北端で籔が薄まる 低灌木が中心だが下りは意外に楽
残雪帯に出た=往路に合流 往路で尾根上を進んだ場所も強引に残雪を通過
残雪の縁を辿る 残雪の縁を登ってきた
テントに到着。暑い! 撤収完了
テント場から幽の沢山を見下ろす。写真だと東斜面は緩やかそうに見えるのだが・・・・
小沢岳から見た下津川山 小沢岳から見た巻機山方面
1790.4m三角点峰向けて下る。しばし残雪を利用可能 雪の切れ目が見える
小沢岳南尾根を振り返る
1844m峰。残雪はここで途切れる 1844m峰から西を見る。笹藪歩きだ
残雪が復活 しばし雪の上
あそこでまた笹藪だ ここで笹藪に突入
でも笹は低く密度もさほどではない 1896m峰直下で残雪が復活
南を巻くように雪が付く 西へ回り込むと雪が無い
鞍部まで雪なしで笹の尾根を進む 鞍部で残雪が復活
三ッ石山へ続く尾根。大部分で雪が使えそう 1790.4m峰
ここで幕営 設営完了
 
夜明け。3日目は空気の透明度が一番良かった(それまでが悪すぎた)
下り始めはギリギリ雪がつながる 振り返る
雪の切れ目あり 一度尾根に出る。低い笹で歩きやすい
こんな感じの笹 再び雪にありつく
最初の籔地帯を振り返る 2か所目の籔。小尾根を乗り越えるので笹が寝て面倒
再び山雪に出た 下ってきた笹藪
短い笹区間を強行突破 ここは背が高いが距離は10m,くらい

振り返る

三ッ石山は近い
用無しアイゼンはデポ 雪を伝えるのは楽だ
最後の登り 雪渓末端で笹の尾根に上がる
笹は低い 三ッ石山山頂
三ッ石山から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
三ッ石山から見た東側の展望
三ッ石山から見た北側の展望
三ッ石山から見た西側の展望 三ッ石山から見た谷川岳周辺
三ッ石山から見た刃物ヶ崎山 三ッ石山山頂のイワウチワ
テントへ戻る=今日も登り返し 笹と雪の境目を進んだ場所も
飛行機と飛行機雲 2か所目の厄介な籔
内部はこんな感じで笹が横向き 籔突破
1790.4m峰直下 テント到着
テントから見た奥利根湖 テントから見た富士山。奥秩父も見えた
1790.4m峰から見た上越国境の山々(クリックで拡大)
1790.4m峰から見た小沢岳南尾根
大ザックを背負って出発 いきなり笹藪登り。今日は風があるだけ暑さはマシ
雪渓に乗る 1869m峰直下から小沢岳
1869m峰直下から見た苗場山周辺。今日だけ空気の透明度が良かった
銅倉尾根。復路もここを通る
少しの間また笹藪 残雪に乗るが1844m峰手前でまた笹藪
下津川山山頂に人影あり 1844m峰手前の笹藪
1844m峰から見た小沢岳南尾根
小沢岳への登り。トレースは昨日の私の物 小沢岳山頂
小沢岳から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)

小沢岳から見た幽の沢山、イラサワ山(クリックで拡大)

小沢岳から見た奥日光(クリックで拡大)
小沢岳から見た上越国境(クリックで拡大)
小沢岳から見た荒沢岳〜平ヶ岳(クリックで拡大)
小沢岳から見た越後沢山 小沢岳より下降開始
鞍部から登り返し。ここは右の草付きを登った 巻機山向けて縦走の男性
籔を避けて残雪の縁を登る 雪が使えなくなったら急な草付き斜面を登る
岩場になったら尾根上に出る 往路で体験した通り尾根上はハイマツ藪
ヤバい岩は北を巻くようにルートあり 籔の中の踏跡。これでもあると無しでは大違い
もうすぐ激籔地帯は終わり 男性は小沢岳の登り中。右の足跡は私が下った足跡
ようやく難関突破 尾根が左に折れると残雪あり。ここはテント適地
雪が消えて尾根上へ 下津川山山頂
下津川山から見た北から東の展望(クリックで拡大)
下津川山から見た西側の展望
下津川山から見た妙高、火打
銅倉尾根へ下る。最初は石楠花、ハイマツが酷い 単独男性が上がってきた
籔を突破。しばし快適な残雪歩き トレース
あれ? 男性が見えないと思ったら小鞍部だった 立ち話して分かれる。下津川山往復とのこと
さらに進む 1770m峰から籔地帯に突入
できるだけ残雪を利用 使えなくなったら籔尾根に上がる
この付近はハイマツがほとんど無いので歩きやすい 鞍部へ向けて下る
お、登ってくる人あり。3人パーティーでこのHPを知っていた ここで右手の雪田に乗り移る
1680m峰まで残雪歩き 1680m峰直下。ぎりぎりまで雪を使ってから尾根上へ
まだ雪が続かない
1790m峰には2人の姿あり 鞍部から雪が使える
雪に乗って1713m峰を巻く 雪田末端から強引に横移動
反対側の雪に乗る ここは少しの間だけ灌木歩き
この程度の灌木藪ならそれほど苦はない やっと雪が続くエリアへ突入
ネコブ山向けて緩やかに登る お、さっきの2人らしい
地元の人だった。先に下山していった

下津川山を振り返る

1790m南斜面でテント類虫干し&休憩。暑かった! 休憩を終えて出発
このHPを閲覧してくれていた男性とすれ違う 桑ノ木山へ向けて下っていく
往路と違って復路は尾根上を行く まだ雪が続いている
標高1640m付近 標高1610m付近
標高1560m付近。雪庇の雪壁気味の急な下り 標高1560m付近から見た桑ノ木山

標高1550mで雪が切れて灌木藪に突入

灌木藪の中
標高1530mで一度残雪帯に出る 標高1520mでまた雪が切れて灌木藪へ
下向きに幹が曲がった灌木の連続 タムシバが多く見られた

標高1510mで僅かな残雪

良く見ると籔の中に踏跡がある
この籔を越えれば1490m鞍部 裏銅倉ですれ違った男性も下山中
1518m峰から見たネコブ山 広大な桑ノ木山山頂部へ
1518m峰から見た桑ノ木山 桑ノ木山山頂のテント(3人パーティーのもの)
桑ノ木山から見た360度パノラマ展望(クリックで拡大)
標高1450m付近の二重山稜は複雑な吹き溜り
標高1420m付近で右側の尾根に乗り換える 標高1370m付近
1338m峰からさらに下る 標高1300mで単独男性のテントあり
標高1240m付近
標高1180m付近
標高1090m付近 標高1080m付近で一度尾根に上がる

石楠花が満開

標高1000m付近。雪庇残骸を歩けるのはこの先まで
標高920mで休憩。日影がありがたい 標高920mから下は雪なし
導水管上部小屋裏の岩峰 岩峰から見た十字峡
岩峰を慎重に下る 導水管横の階段を下る。これが疲れる
着地点 2日前より雪解けが進んでいた
トンネル西口。トンネル内は涼しくて快適だった トンネル東口
林道の雪も減少 左岸道路経由で下山の2人の若者
行きには無かった大きな落石 大戸沢
2日前の除雪終点。すっかり雪が消えてしまった 車止め到着
観光客が多い 車に到着。お疲れ様


 矢木沢ダム、奈良俣ダム上流の利根川源流部の地形図記載の山で未踏峰はイラサワ山、幽の沢山、三ッ石、山日崎山の4山になった。日崎山は矢木沢ダムから日帰りで往復できるのでちょろいがイラサワ山が最大の難関。標高約1950mの小沢岳から標高1330m鞍部まで下って約150m登り返りす。当然、帰りは小沢岳まで登り返す必要がある。尾根末端は奥利根湖に水没しているのでボートが無いと取り付くのは無理で、しかもダム管理道の規定により日帰りせざるを得ないから下からイラサワ山は無理。県境尾根から往復すると私の脚力でも2泊は必要と見た。当然、幽の沢山も付け加える。こちらは小沢岳から近いので万が一打ち漏らしても来年にでも余裕で往復できるだろう。今年はイラサワ山を第1目標として出かけることにした。時間が余れば三ッ石山も。まあ、ここは打ち漏らしても巻機山側から往復すれば1泊でOKだろうから今回は無理してでも登ろうとは考えなかった。

 当初の天気予報では連休前半はイマイチで山の上で雨に降られる可能性が高かった。特に核心部を歩く2日目が丸1日曇りで午後から雨。ガスで視界が制限された中で道なき尾根を歩くのはリスクがあるため出発を2日遅らせたが、実際には天気の崩れはほとんど無かった。

 例年、この時期は三国川ダムは右岸側の車道でダム管理棟へ上がるが今年は左岸の道が開通していて右岸は通行止め。ダム堰堤上を通って駐車場へ向かった。まだ正式開通前らしく、途中に車止めがあって管理棟に用事がある車以外は進入禁止の案内があったが、これは毎年見る光景なので無視(ごめんなさい)。管理棟前の駐車場ではなく公衆トイレ下の駐車に控えめに駐車。3日間駐車したままなので、今回はフロントガラスから見えるように山行計画を書いた紙を置いた。これで遭難騒ぎにはならないだろう。ただし車上荒らしのリスクは高くなるのが難点。右岸側の車道分岐は車止めが置いてあるので駐車された車は皆無、管理棟前の駐車場も皆無だった。連休の隙間なので入山者がいないようだ。ここでも南風が強く、稜線での幕営がちょっと心配。

 今回の冬装備は2週間前の幕営で寒い思いをしたので冬用シュラフに3シーズン用シュラフを追加。ピッケル、12本爪アイゼンにオーバーミトンも持った。これまでの天候の推移からワカンは不要と判断した(実際に必要な場面は皆無だった)。燃料のガスは2週間前は1泊で50g使用したため、今回は余裕を見て小型缶×2個(NET200g)としたが、気温が高く1缶で間に合った。予報では3日間とも晴れで日焼けしそうなので麦藁帽子を被る。

 まだ暗い三国川ダムを出発。施錠された車止めを超えて右岸林道をテクテクと歩く。どうも今年は残雪が多いようでデブリが道を塞いだ場所があったり、大戸沢では大規模なデブリが押し出していた。この調子で尾根の残雪も多ければ藪漕ぎが回避できるので大いによろしいことだ。

 十字峡を回ってトンネル入口に到着、三国川沿いの林道は例年よりも雪の残り方が多く、最初からアイゼンを履いてトラバースが必要な状況だった。今の私には関係ないけど。トンネル入口を半分塞ぐように積もった雪を乗り越えてトンネル内へ。距離はさほど長くないのでライト不要で歩ける。

 トンネル出口から導水管の管理用階段へ取り付く。取り付きは半端に雪が残ってちょっと厄介だった。薄い足跡が1つだけ確認できたので、連休前半に少人数のみ入山したようだ。

 大ザックで荷物が重いので急な階段をゆっくりと。2011年の時は階段にも僅かに雪が残っていたが今回は皆無。導水管最上部の小屋に到着して背後の岩場は右から取り付いてクリア。岩峰の上は展望がいい。既に周囲は新緑が始まっていた。

 この先はしばらくは無雪の尾根を登っていく。正式な登山道はないが銅倉尾根は残雪期としてはメジャールートなので明瞭な踏跡が続く。両側から潅木の枝が張り出す個所もあるが、概ね背の高い樹林が中心で歩きやすい。すっかり春の様相でブナは芽吹いているしイワウチワ、カタクリ、石楠花、ツツジ、タムシバの花が咲いていた。

 標高910m肩で一時的に残雪が現れるが長くは続かず、残雪が消える個所で西斜面から尾根直上に出て踏跡を辿る。尾根東側に残雪が見られるようになるが途中で切れていたり潅木藪で尾根と隔てられたりで尾根上の踏跡の方が歩きやすいのでしばらくこのまま無雪の尾根を歩く。標高1080mで休憩。今日は天気がいいが気温が高く、寒さ対策より暑さ対策した方が良かったかもしれないと後悔。ズボンの裾を折り曲げて足の放熱。

 休憩場所から少し登って標高1110m付近から残雪が連続するようになって一安心。雪の上には古い足跡が1人だけ。2011年の時はえらく大人数に出会ったが今回は少ないないなぁ。気温が高いため雪は固いクラスではないが踏み抜きは皆無、数cmの沈みなので問題無し。今年の残雪期は最初から最後までほとんど踏み抜きが無かった珍しい年だった。

 標高1300mを越えるとブナ林が終了、森林限界で尾根上の樹木が皆無となり大展望の尾根を登る。やっぱ残雪期はこれでなくちゃ。しかし日差しが強く風も無いため暑い! 扇を持ってくればよかったと反省。水は1リットル持ってきたが、この調子だと今日の行動分としては不足かもしれない。

 尾根が広がると桑ノ木山直下で2重山稜を越えて山頂へ。前方300mくらいに黒い物体が遠ざかるのが見えたので急いで写真撮影。走り方が熊っぽかったがカモシカの可能性もあり、現場で足跡を確認すると熊のものだった。既に今年2回目の熊との遭遇、しかも2回とも写真撮影成功という珍しい年となった。

 平坦で広い桑の木山山頂は南直下を巻いてしまう。2011年は完全に雪原だったように記憶しているが、今年は北側に笹が出ていた。風除けにいいかもしれない。

 1518m峰も西側は笹が出ていた。その先の1490m鞍部で2回目の休憩。それにしても暑い。表面の雪を掘ってゴミが少ない中の雪をかじって水分補給。

 この先の上りは尾根直上は藪が出てしまっており、東側の雪庇もズタズタで藪漕ぎが必要。2011年は登りは藪を通過したが下りでは西側を巻いて藪を全て回避できたので今回は登りでその手に出た。最初は横に寝たブナ林だが前回より明らかに雪が少なく等高線に沿って進むにも藪が盛大、少し高度を下げて藪を迂回してから横移動に入った。最初は適度な傾斜で快適な歩きだが、尾根が立ち上がると傾斜がきつくなる。念のためアイゼン装着。

 一部雪庇のような急斜面もあって気が抜けなかったが藪は皆無。カモシカなのか人なのか判別できないが古い足跡もあった。直線的に登るには荷物が重くジグザグを切って高度を稼ぐが、あまりに急な個所はジグザグ走行は危険でまっすぐ上に登るしかない。

 傾斜が緩むと尾根に復帰。ここから尾根を見下ろすと雪が続いているように見えるが実際には途切れている。笹を避けて左から回り込めば長い巨大雪庇の尾根に出る。東端が裏銅倉で西端はネコブ山。雪が付いていないコブがネコブ山山頂のように見えるのだがそれは手前の1790m峰。しかし現場で見る限りはこのコブが最高点に見える。地形図上のネコブ山は笹が出ていた。ここで3度目の休憩。周囲は一面の残雪だが日差しが暑い! おまけにほぼ無風だ。

 まだ時間はあるので下津川山まで行けそうだ。休憩を終えて出発。緩やかな下りの間は残雪を伝うが小鞍部手前で雪庇が落ちて尾根上の低潅木帯を歩く。踏跡が見られるので毎度雪が早く落ちる場所のようだ。鞍部から雪が復活するが長続きせず、1713m峰の登りの途中で潅木尾根に登って尾根上を進む。その先も断続的に雪が落ちてしまい、1770m峰までは潅木の尾根を進むことが多かった。ただしこの藪は立った細い潅木藪でハイマツや石楠花はほとんど混じっていないので歩きやすいと言える。

 1770m峰を越えるとやっと尾根東側の残雪が連続するようになってスピードアップ。気温が高い日中だが踏み抜きは皆無でワカン無しでも問題なく歩けた。これが延々と続けば楽勝なのだがそうはいかない。下津川山直下で雪が終わって潅木藪に突入する。2011年の時はそれほど苦労した記憶はないが今回より残雪が多かったようだ。突っ込んでみると藪の内部は背丈ほどのハイマツ、石楠花、枝分かれした低潅木のミックスで最悪状態。山頂までの距離は50mくらいだと思うが突破に苦労した。

 山頂は藪は薄く幕営可能な状態で三角点が出ていた。本谷山へ続く県境稜線を見ても人影は無し。小沢岳の登りにも人は見えないしトレースも確認できない。2011年はここで幕営して小沢岳を往復したが、今回はその先が目的地なので、下津川山山頂で休憩してから先に進むことにした。体力的に大丈夫か心配だったが、途中途中で充分な休憩を取った影響か、まだまだ大丈夫。

 2011年の記憶でもこの先が一番藪が酷かったはずだ。南に緩やかに下っている間は立った低潅木で歩きやすく東側に雪庇が登場すればさらに楽に進める区間。ここの雪は平坦だし尾根が西側をブロックするので風を避けて幕営するにはいい場所だ。

 尾根が西へと屈曲する個所で雪庇を離れて藪の尾根へ。ここから尾根が痩せて南側が切れ落ちるようになると藪が一気に濃密になる。ハイマツが主体となって石楠花も混じって尾根を塞ぐ。尾根が痩せているので通過できるルートは限られ、ハイマツの中に踏跡があるのでそれを追う。大ザックだとハイマツにひっかかりまくりで非常に疲れる。手に持ったピッケルも邪魔だ。やばそうな岩峰は北側を巻くように踏跡あり。踏跡を外すと猛烈なハイマツの藪だ。

 しばしハイマツと格闘し最高点が不明瞭な1884m峰を越えて下りにかかるとハイマツが薄くなってスピードアップ。尾根直上よりも南寄りの草付きとの境界が歩きやすいと気付いたのはかなり下ってからだった。後半の踏跡は草付との境界にあるようだった。鞍部手前で左に残雪が現れてそちらに逃げてハイマツ地獄から開放される。

 小沢岳との鞍部には熊の足跡あり。おそらく昨日のものだろう、北から上がって南へと下っていた。私は西への登り。小沢岳まで快適な残雪が続いているのでここは藪はない。

 ジグザグに高度を稼いで小沢岳山頂。前回は一面が雪原だったが今回は東側は残雪だが山頂は笹原。幕営場所として残雪帯は西寄りの風を避けることができるがやや斜めなのが欠点。明日は南に延びる尾根をイラサワ山まで往復で、まだ時間があるので先に進んで下ることも可能だが、大ザックを背負って登り返す労力を考えると小沢岳で幕営するのが適当だろうと判断。テントサイト適地を物色。南尾根の1890m付近が平らで西側は雪が消えた尾根で風がブロックされるのでいい場所がありそうな気配で残雪を伝って南へ下った。ここからイラサワ山が見えるが、見える範囲では目の前の1886m峰を除いて雪がつながっていそうだ。

 1890m付近は緩やかな傾斜で西側は立った笹の尾根で風を防げる地形、しかも湾のように南北も笹が突き出した場所を発見。ここなら東風以外はOKなので文句無し。今はほぼ無風だが夜間や明け方に風が吹くのはよくあることなので、それを考慮した設営場所にすべき。今回も夜中から明け方は南西の風が強まったがテントに直接当たることはなく快適な場所だった。

 整地を終えてテント設営、水作り。森林限界を超えているのでそれほどゴミは多くなく、雪の表面を削ればきれいだった。明日もこの天気だと水の消費量は多いだろうと3リットルほど水を作った。ラジオを聞きながら晩酌。明日明後日とも広範囲で晴れの予報だが気温は高めに推移とのことで、このまま3日間暑さに悩まされそう。麦藁帽子で本当によかった。

 2枚重ねのシュラフは寝始めは快適だったがそのうちに暑くなるほどで、標高1900mなのに気温の低下はそれほどではなかった。これなら3シーズンシュラフは不要だったな。翌朝には水も登山靴も凍結していなかった。

 2日目。朝飯を食べて日の出前に出発。今日はイラサワ山と幽の沢山往復なので軽装でOK。飯に水、アイゼン、ピッケルを持つ。気温は朝からプラスで雪の締まりはイマイチでノーアイゼンで出発だ。

 出だしで残雪が落ちて尾根上の潅木藪を短距離だが下って1886m峰手前の鞍部へ。ピークへの登りは完全に雪は落ちて潅木藪。東斜面はクラックが入った急雪面でトラバースは危険そうなので西を巻くことにした。ここから見える範囲はそれほどの傾斜ではないが、地形図を見ると小尾根を越えた向こう側は傾斜がきつそうだ。12本爪アイゼンを装着。気合を入れて斜面に突入。

 最初は岩峰直下を横移動、徐々に傾斜が増してきて緊張感が高まる。岩と雪の境界部が終わるとその先は深い笹藪で横移動は無理になった。上は岩壁でこれまた登るのは無理なので、雪が続く下を目指すしかないが急斜面でバックで下る。笹が切れると広大な雪の斜面に変わるが、さらに傾斜がきつくなる。このままトラバースするのが体力的に得なのだが、急斜面の横移動距離が長くイヤらしいので笹が露出した小尾根を下り、谷の幅がもう少し狭くなった場所で横断することにした。これなら滑落しても谷底までの距離が短くて済む。もっとも、この斜面は滑落しても傾斜が緩む谷底まで立ち木皆無なのでたぶん怪我をせずに停止できると思うが、止まるまでに数100m滑落するだろう。びしょ濡れになってしまう。

 急斜面なので慎重にトラバース開始。もう少し雪が締まっている方がアイゼンの効きがいいのだが、固すぎる斜面よりはずっと安全度は高い。時々足元の雪が崩れるのでピッケルを握る手に力が入る。1歩1歩確実にキックステップを刻んでいく。笹の生えた小尾根を越えると少し傾斜が緩むがまだトラバースが続く。これなら尾根上の藪を漕いだ方がマシだったと後悔するが既に遅い。たぶん時間も余計にかかっているだろう。

 トラバースが終わって尾根が接近。笹が深く藪の中は横移動できないので上を目指す。最初は笹なのでまだ良かったが尾根西側直下はハイマツと石楠花で下津川山山頂直下と同じくらい厄介だった。

 尾根直上が接近すると藪の高さが低くなって視界が開けハイマツから笹に変わって尾根上に飛び出すと、東側は広大な雪面。1886m峰は北側の登りは藪でも、ここから見上げると南側の下りは雪を利用できたようで、今回のトラバースは完全に失敗ルートだったようだ。イラサワ山までの尾根は標高は落ちるが見える範囲は雪が続いていて快適に歩けそうだ。

 そのとおりでこれ以降は尾根東側の残雪が連続し藪漕ぎはなかった。1664m峰で目的の尾根は左に屈曲するが、好天なので先がしっかり見えていて間違いようがない。この下りはそれなりに急だがトラバースと比較すればなんてことはなかった。ただしクラックが多数入っていたので右に迂回する個所があった。傾斜が緩めばまた快適な残雪歩きに変わった。やがてブナの樹林帯に変わり心和む光景になった。

 もうこの先はアイゼンは不要だろうと標高1430mでアイゼンをデポ。雪はそれほど締まっていないので下りも踵が利いて安全に下れた。1330m鞍部が最低鞍部で、ここから標高差約150mの登り返し。ブナ林の発達した残雪の広い尾根をジグザグに進んでいく。

 尾根上部で右に屈曲する個所で笹が出ていたので左から回り込むと大きな雪庇の尾根。ここを緩やかに登っていくとさらに尾根が右に曲がるところがイラサワ山山頂だった。

 今の最高点は雪庇の末端で、雪庇の根元が本当の地面だろう。そこはブナ林で刃物ヶ崎山で見たような「すかいさん」の山頂標識があるはずだったが、周囲を見渡してもそれらしき物がない。長年の風雪に耐えかねて落ちてしまったのだろうか。目印等を含めて人工物は皆無。もちろん三角点は雪の下で見当たらない。

 ここまで来ると奥利根湖は目の前。刃物ヶ崎山も近い。こちらから見ると東側の岩壁帯が正面に見えるので雪が無く真っ黒。周囲の白さとは大違いでヤバい雰囲気を振りまいている。今年は連休中のあそこへの入山者はいるだろうか。日崎山はかなり雪解けが進んでいるようでかなり黒い。ダム付近は完全に藪だろう。

 これから長い登り返しがあるので銀マットを敷いて横になって休憩。もう日が高く日焼けの心配がある時間になってきたので日焼け止めを塗る。昨日は腕に塗らなかったがあまりの暑さでTシャツ姿で歩いたため腕がかなり焼けてヒリヒリと痛く、遅ればせながら腕にも塗った。

 さあ、次は幽の沢山だ。幽の沢山は往路で尾根を見下ろしたところ、べったりと雪が付いていたので藪漕ぎの心配はなさそうだ。尾根分岐の下りがどのくらい急なのか気になるだけ。イラサワ山北鞍部から登り返しが長いがここから休憩無しでいけるかな?

 途中でアイゼンを回収、そのままザックに突っ込んでノーアイゼンで登る。往路で藪から飛び出した地点を通過、尾根上は残雪が使えるので楽だが傾斜はそれなりにあって疲労が溜まってくる。尾根分岐まで上がらず東斜面をトラバースしようかとも考えたが、たかが数10mの高度差なら尾根上を素直に進んだ方が結果的に楽だろうとそのまま進んだ。

 幽の沢山分岐点は明瞭ではなく、尾根の出だしは広いので場所はわかりにくい。ガスっていると下りはやっかいそうだが今は問題無し。下りの雪面は隠れて見えず傾斜が分からないため念のためアイゼンを装着して出発。少し進むと鞍部までの尾根のつながりが見えるようになったが、特にヤバそうな個所はなく広い残雪の尾根を進むだけだった。傾斜はそれなりにあり、帰りのことを考えて歩幅を狭めて下っていく。このおかげで復路の登り返しはキックステップを使わずに済んだので大いに楽だった。

 鞍部付近で再びアイゼンをデポ。この先も雪に覆われた広い尾根が続く。緩やかに登り返し、幽の沢山山頂西端へ。山頂部は細長いエリアで笹と潅木が出ているが、その南側に残雪が連続しているのでそこを東へと辿る。東西に長い山頂部だが、現地を歩くと笹が出た帯の東端が最高点だった。笹と低潅木なので標識と取り付けられる場所は無しで人工物は見当たらなかった。ここも「すかいさん」が山頂標識を残したはずだが、真の山頂付近には見当たらなかった。代わりに藪の東端の潅木に赤テープを残したが、これを目にするのはほんの数人だろう。もしかしたら人の目に触れる前に落ちてしまうかもしれない。

 幽の沢山からの展望は良好。小沢岳が高い。あそこまで登り返さなくては。イラサワ山はずいぶん遠くなってしまった。ここから南へ伸びる尾根もよく見えているが、この尾根の末端も奥利根湖で水没だ。やや強い南西の風を避けて休憩。イラサワ山から歩き続けたので長時間のんびりとした。

 休憩を終えて出発。鞍部でアイゼンを回収、これまたザックに直行で履く必要はない。急な登りも往路のトレースのおかげで助かった。

 1886m峰への尾根に合流、まだ雪が続くので藪を避けて登っていく。しかしピーク手前で東側の残雪も落ちてしまい尾根上へ乗り移る。低潅木か笹だったらいいのだが、この尾根は下津川山から小沢岳間鞍部へ続く尾根のように痩せていてハイマツが主体で鬱陶しい。尾根の西側は絶壁で切れ落ちて藪が無いのでその境界が歩きやすいのだが、藪に足を取られてバランスを崩して西に落ちたら命がないので、尾根上のハイマツ中を進んだ。

 最高点付近でやや尾根が広がるとハイマツの攻撃も薄まってくる。そして下りにかかると低潅木に変化、格段に歩きやすくなった。最後が絶壁だったらどうしようと心配したが、傾斜はきついが普通の藪尾根で安全に着地できた。これで往路と合流。ただし、この先の藪が出た尾根は一部を東に残った残雪で回避。雪庇が割れて最後は潅木急斜面を強引登るルートだったが少しは藪を迂回できた。

 テントに到着ししばし休憩。まだ時間はある。当初計画では明日は下山のみだったが、この分なら充分に時間が余りそうなのでオプションとして三ッ石山を加えることにした。ここを登れば正真正銘、利根川源流部の地形図記載の山で未踏は日崎山だけになる。三ッ石山だけ目的にするなら巻機山側から攻めるのがいいが、ここまで接近しているならまとめて登るのがずっとお得だ。

 このままここで幕営して翌朝軽装で三ッ石山を往復することも考えたが、時間節約のため1790.4m三角点峰まで進むことにした。小沢岳への登り返しを考慮すると大ザックを背負って無駄な登りが必要になるが、明日の行動時間は1時間以上の節約が可能で、ただでさえ長時間行動になるのを軽減できる。

 小沢岳に登り返すと新たな足跡は無く、かなり薄くなった昨日の私の足跡のみ。一般的には今日から連休後半開始で今日入山する人が多いだろうから当然の結果だ。山頂から進路を西へ。ここはしばらく残雪が使えるが、1869m峰直下は雪が切れているのが見えるので藪漕ぎだな。

 1869m峰に到着するまでに数箇所雪が落ちて尾根上を進む場所があった。まず1844m峰の西側がそうで、雪田が終わって砂礫の短い斜面を上がってピークを越えると雪が消えて尾根上を進む。幸い、ここは腰ほどの高さの笹が主体でハイマツは皆無で歩きやすいと言っていい。このエリアでは尾根が広いとハイマツの登場は無いようだ。

 1869m峰が近づくと再び雪が消えて尾根上の笹藪を進む。笹の背丈は腰から胸くらいなので視界が遮られることもなく、それほど濃いわけでもないため笹が濡れていなければルンルン気分で歩ける。左手に残雪が現れたら尾根を外れて笹の斜面を下って雪に乗る。

 そのまま残雪を伝って1869m峰直下を南に巻いて西側の尾根に出て少し下るとまた雪が消えてしばらく笹藪漕ぎ。尾根の南端が笹がやや薄いのでそを狙う。たまに潅木が混じるが笹の中を左右に迂回可能。潅木より笹の方が格段に歩きやすい。

 鞍部から再び残雪が復活。まもなく1790.4m三角点で、この先は大きな下りで大ザックを背負って登り返すのはもったいないのでこの付近で幕営適地を探す。雪を伝って山頂方向に進むと東西方向に水平な雪棚が登場。ちょうど山頂直下より1段下がった場所ならその段差が南西の風を防いでくれそうなので幕営地に決定。雪を均してテント設営。山頂は雪が消えて笹藪が出てしまっているがここも背丈を越えることはなく展望がいい。三角点は探さなかった、というか三角点があることに気付かなかった。ちょっと残念。

 水を作ってのんびり休憩。幕営場所は日中は風が当たらなかったが、その後風向きが変わったのかやや風が当たるようになった。それでも直接当たるわけではなく稜線で巻いた風が当たったようだ。夜間も風が吹いたおかげでテント外側の結露はなく、夜明けの笹藪も乾いていた。また、中が少し濡れてしまった登山靴を風が当たる外に出しておいたところ、一晩で結構乾いてくれたのは助かった。この夜は昨夜よりさらに気温が高く、ダウンジャケットを脱いで冬用シュラフのジッパー全開でいいくらいだった。濡れた登山靴が凍らずに乾くくらいだからなぁ。

 翌朝も快晴。とうとう最終日で最後の目的地、三ッ石山へと向かう。幕営地点から僅かに東に戻り、鞍部から周囲を見渡して雪が続くポイントを探すと尾根の南側で僅かに雪が繋がっていた。あと1,2日で部分的に溶けてしまいそうなくらいしか残っていない薄い雪の上を下ると残雪が増して快適な歩きへと変わる。気温が高いので全く沈まない良く締まった雪ではないが、ワカンが不要な程度には締まっている。適度に緩いので下りでもアイゼン不要だった。

 この尾根でも3個所で残雪が途切れて笹藪を進む場所あり。2箇所目は小尾根を乗り越える個所で、南斜面の雪を伝わってきたため主尾根直上からずれた場所で枝尾根を越えるので笹がみんな横向きでちょっとばかり苦労するが、距離は30mくらいで反対側の残雪に飛び出した。ここは背丈を越える笹で視界皆無でどこまで藪なのか見えなかった。3箇所目はごく短い笹藪横断だったが、ここも笹の背が高くまだ雪の重みで寝ていたため下りはいいが登りは地獄だろう。帰りは笹藪横断はせずに残雪との境界部を進んだ。ここは雪庇の溶け残りの急な登りなので、場合によっては藪を通過しないと雪壁を登れないかもしれない。下りは素直に重力に任せて藪を突っ切った方が楽だろう。

 この後は三ッ石山直下まで快適な残雪歩きが続く。鞍部手前でこれまで活躍の場が無かったアイゼンをデポ、この先も出番があるとは思えない。鞍部から山頂までの登り返しの標高差は昨日のイラサワ山と比較すれば楽勝。雪渓末端で低い笹の尾根に乗り、僅かに登れば三ッ石山山頂に到着。

 ここは膝丈の低い笹で展望良好。ここまで来ると巻機山が近いが、鞍部から登り返しは長い距離に渡って雪が落ちてしまっていて、登りは面倒そうだ。雪原には人間は見えず足跡も見えなかったが、今日は通過者がいるかな。北には大兜山へと続く尾根だが、手前の険しそうな尾根でかなり雪が落ちてしまっていた。大兜山も興味がある山だ。足元を見ると笹の間にイワウチワが咲いていた。帰りがけに雪渓境界を見るとカタクリやショウジョウバカマが咲いていた。

 幕営地から三ッ石山まで大した距離は無いので山頂では休憩せず写真撮影だけして逆戻り。南西の風がやや強く登りで火照った体の放熱にちょうどいい。気温は高く5時で+5℃、6時で+10℃に達する。今年は異常な高温だ。

 テントに戻って風が弱まったタイミングでテントを撤収。食料はほぼ食いつくしたが一気に足が重くなる。防寒対策でいろいろ持ってきたが使わずじまいのものが結構あったなぁ。

 1869m峰までは雪が無いので延々と笹尾根を登り、その後は断続的に笹尾根を歩くが基本は残雪歩きで速度アップ。途中で下津川山山頂に棒のような物が立っているのに気付いた。あそこには立ち木や標識はないので人間のはずだ。さて、どちら方面からやってきてどこに向かうのか興味があるところだ。

 小沢岳の登りは雪が付いているので藪漕ぎは不要だが、西斜面でやや雪が締まり、ノーアイゼンだと思いっきり靴のエッジを蹴り込まないと雪に引っかからなくなってために、日当たりのいい南側に回りこんでから山頂に突き上げた。小沢岳山頂は無人で、ここから見る下津川山山頂も人影は消えていた。小沢岳から下津川山鞍部の残雪帯にも人影は無し。さっきの登山者は鞍部に向けてハイマツ藪の中を下っている最中か、銅倉尾根に向かったか本谷山方面へ向かったのか。

 短い休憩の後、鞍部に向けて大またで滑るように下っていると、下津川山側の藪から登山者が登場、先ほど山頂に見えた人影に違いない。鞍部でしばし立ち話。三国川ダムから入って巻機山へ縦走とのこと。さっきまでのハイマツ藪に辟易とした様子だが、少なくとも三ッ石山まではあのような藪はなく、雪が消えた場所も歩きやすい笹藪だと伝えた。

 さて、本日のクライマックス、下津川山へのハイマツ藪漕ぎ開始だ。少しの間は尾根上ではなく尾根南の残雪を伝い、雪が尾根から離れてからは藪を避けて岩と草付の急斜面を登っていく。すぐに岩壁に変わるので安全な場所で尾根上の藪に突入。これでも往路の1/3くらいはハイマツ漕ぎから開放されただろう。しかし一番ハイマツが濃いのはこれから。尾根が狭まり迂回のしようがなくなると踏跡が登場し、これを逃さないように追っていくのが近道。ハイマツの枝が盛大にはみ出していても踏跡がない場所よりずっと楽に進める。それでも大ザックは引っかかりまくりだが。

 尾根が少し広がるとやっと深いハイマツ帯から開放され少しのハイマツが混じった尾根に変わる。尾根が左に曲がると待望の残雪が登場、すぐに終わってまた藪尾根に復帰するが、ここは低い笹と低潅木が中心なのでまだマシだ。下津川山山頂で少々休憩。これ以降はこの山頂直下の短い藪以外はもう激藪漕ぎはない。北を見ると一人の登山者が残雪上をこちらに歩いているのが見えた。どこかですれ違うだろう。

 下津川山山頂付近の激藪も下りならマシで、できるだけ笹が生えた場所を選んで下っていくと残雪へ。これでしばらく楽ができる。緩やかに下っていくと軽装の単独男性が登場、桑ノ木山より手前でテントを張って下津川山まで往復とのこと。私もこれくらいのんびりな行程で歩いてみたいが効率を優先すると今回のような日程になってしまう。

 長い残雪帯が終わって1770m峰から断続的に藪地帯を通過。できるだけ残雪を利用するが長続きしない。でも下津川山〜小沢岳鞍部の藪を考えればここは楽勝。1760m峰付近で3人パーティーが登場。先ほどの男性と同様に途中でテントを設営し、軽装で下津川山まで往復とのこと。これまたしばし立ち話(私は露岩に座っていたが)。こんな登山道がない山に登る人達とは共通点があって話が合う。次は刃物ヶ崎山を考えているとの話が出て、私が檜倉山東尾根から往復し、途中で岩峰が1箇所だけあるがカモシカが登ったのを見て私も登ったら意外に簡単だったことを話したら意外な発見が。私のHPを見てくれている人達だった。私の刃物ヶ崎山の記録に掲載している写真の中に岩峰を登るカモシカの写真があり、それを記憶していた男性メンバーがいたのだった。

 山で出会ったハイカーで私のHPを知っていた人は過去に1人だけ(富山の真っ黒猫さん)。夏のアルプスは人は多いが藪山じゃないのでこんな類の話題は出ないので自分のHPの話につながることもない。マイナーな藪山だとそもそも人に会う方が珍しいし、こんな話ができるのも今回のような残雪期に適度に人が入る場所だけだろう。

 今の格好は汗臭い半袖シャツに藪漕ぎで膝に穴があいたジャージのズボン(でも暑くて裾をまくっていたから穴は見えなかったかな)に麦藁帽子にピッケルと、なんともちぐはぐな格好だった。特に麦藁帽子だけ見れば山屋じゃなくて下界のハイカーだろうな。立ち話を終えてお互いの目的地へゴー。

 藪が出た1713m峰を越えて次の小ピークを越えれば低潅木藪地帯は終了。快適な残雪歩きでネコブ山へ。1790m峰てっぺんに2名の姿あり。私が到着するまでに滞在し続けてくれるだろうか。ちょうどその2名が下山を始める直前にネコブ山に到着、軽装の地元男性2名だった。ここまでを日帰りとはご苦労様。私は休憩に入ってテントとシュラフの虫干し。あまりの暑さに銀マットを日除け代わりに広げた。朝は強かった風もほとんど無くなって暑すぎだ!

 出発するとすぐに単独男性が上がってきてここでも立ち話。新潟県内在住だが下越とのことで、地元と呼ぶにはちょっと遠いか。話しの流れでネットで情報公開していないかと聞かれたので私のHP名を言ったら、先ほどの3人パーティー同様にユーザーだった。世界は狭い。男性も先ほど下っていった2人と同じくネコブ山日帰り往復らしかった。

 裏銅倉からの下りは往路とは違って尾根上を行くことにした。あの急な下りはいやらしいし、藪に突入すると言っても今度は下りだから許容範囲だろう。登り下りの足跡は全て尾根上に向かい、私の往路の足跡はかろうじて判別できるくらいの薄っすらしたものに変わっていた。

 しばし快適な残雪を下っていく。途中1箇所だけ3mくらいの高さの急な雪面があるがその下は緩やかなので問題無し。標高1550m付近で雪が切れて尾根上の潅木帯へ突入。ここは斜め下を向いた高さ2,3mの潅木が中心で下りはいいが登りは「逆目」でちょっと鬱陶しそう。比較的早い時期に雪が消えるようで藪の中に薄っすらと踏跡が続く。

 断続的に雪に乗ったり潅木藪に突っ込んだりして1490m鞍部へ到着。たぶん往路のトラバースルートよりは下りは楽だったと思う。広大な桑ノ木山山頂には真っ赤なテント。大きさからして3人パーティーのものだろう。残雪と笹藪の境界に設営され西寄りの風を防げる場所だった。

 平らな山頂を後にして残雪の尾根を下っていく。途中、1300m付近でここからブナ林が始まるという場所でテント発見。下津川山手前で会った男性のものだろう。私と同じICIのものだった。今時はダブルウォールが主流でシングルウォールは見かけることが少なくちょっとうれしかった。でも雪がある山ではシングルウォールは結構いいぞ。夏山じゃイマイチだけど。

 まだしばらく残雪の上を歩くことができ下りでは足にやさしく、地面が出た夏道を下るより足の疲労が少ない。雪の上の下りは歩くというより滑るに近いので歩幅が広がるし、着地の衝撃は雪が沈むことによって吸収される。私の場合、残雪の下りに慣れてしまうと無雪の山に切り替えたときに下りで筋肉痛になってしまうほど。

 標高980mで尾根東側の残雪が尾根から離れはじめて尾根に復帰するために潅木を突破する必要が出てくるので、踏跡のある尾根上に復帰する。しばし雪のない尾根を下り標高910m肩で広い残雪帯が登場、ここで休憩だ。標高が下がったので気温は上昇したがブナの木陰で日差しが遮られて涼しい。ブナは花が咲き終わって雪の上には花の残骸がたくさん落ちていた。秋にはたくさん実がなることだろう。

 これ以降は雪無しの尾根歩きなので暑い。樹林で西寄りの風が遮られていることも大きい。でも踏跡は明瞭で樹木の高さもあるので潅木藪漕ぎにならないのは助かる。尾根下部は傾斜がきつく両側は急斜面で滑れば谷底行きなので注意して足を運んだ。

 導水管最上部裏の岩峰を慎重に下って最後は長い階段下り。疲れた足に歩幅の調整ができない階段はきつかった。階段下端の雪は2日前より溶けていているのが分かる。この気温だからなぁ。

 十字峡を見ると中ノ岳登山口から姿を表した2人が見えた。残雪の越後三山はこっちより賑わっただろう。その2人は右岸道路ではなく私とすれ違って左岸道路を歩いていった。たぶんこっちの方が雪は多いと思うが、話しを聞くと往路も左岸道路を歩いてきたが問題なかったとのこと。帰りに左岸側を見ながら歩いたが、今の時期はまだ雪崩の可能性もあってお勧めできないコースだった。一般的な右岸道路を歩くのが安全だろう。

 十字峡の小屋では宿泊客あり。小屋が冬季開放されているとは知らなかった。新ハイの関係者で丹後山〜巻機山間を歩くつもりだったが、三国川沿いの林道の積雪状態が悪くて戻ってきたとのこと。危険度では林道の方が県境尾根などよりずっと高いだろう。かといって林道の雪解けを待つと稜線の藪が出てしまうので、そのバランスが難しい。林道の危険度の感じ方も人によって違うだろう。

 立ち話が長くなったが出発。おかげで涼しい時間帯になっていた。林道上は無人。往路で見なかった大きな石が落ちていたりして、まだ開通までには時間がかかりそうだ。往路で除雪終点だった大きな谷のカーブの雪はきれいさっぱり消えて無くなっていた。車道脇に植林された桜は枝が折れたものが多く、おそらく雪の重みが原因だろう。ほとんど咲き終わっているが折れた枝だけは今が花の盛りだった。

 三国川ダムに到着すると管理棟前の駐車場には多くの車が駐車中。道路は正式開通したようだ。出発時は通行止めだった右岸道路が開通していて、ダム堰堤上は車止めがされて入れないようになっていた。

 無事車に到着。ザックを下ろして中身を仕分けて着替えを済ませて温泉へ直行! これだけ暑かった3日間分の汗を早く洗い流したいと思うのは当然だろう。行き先は「さくり温泉健康館」。デイサービスに併設された日帰り温泉で未だに料金は\370(今年6月から\450に値上げするそうだ)。かなり混雑した人気の温泉だ。汗拭きに使ったタオルの匂いは洗ってもなかなか消えないほど。この時期でこれだけの汗をかいたのは初めてだと思う。初日に日焼けした腕と、ズボンの裾をまくって日焼けした膝周辺がお湯に入るとヒリヒリしたが、全身の汗と垢を洗い流して久しぶりにさっぱりできた。


 振り返ってみると、どうも今年の残雪は少なかったようで2011年と比較すると藪が出てしまった区間が多かった。でも全体の9割以上は雪の上を歩けただろうからよしとしよう。一番藪が濃かったのは下津川山から小沢岳鞍部までの間と、小沢岳南側の1886m峰。ここは痩せた岩峰なので雪が落ちてしまうのは毎年早いだろうから、大型連休中はいつ行ってもハイマツ漕ぎだと思う。全体的に危険個所は無く、藪を避けて無理なトラバースさえしなければピッケルも不要なくらいだろう。標高が落ちるイラサワ山でもまだ残雪が豊富にあり、快適に歩けたのはよかった。イラサワ山、幽の沢山ともほとんど登る人がいないマイナー峰で、次に登るとしたらDJF氏か群馬県内の山の完全制覇を目指すハイカーだろう。そういえば群馬の藪山と言えば「Gさん標識」だが、そのGさんはここは登っているのだろうか。気になる。

 

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